2008/08/05「第16号 〜ジブリ映画の軌跡〜」

 ジブリの軌跡は「風の谷のナウシカ」から始まったといってよいだろう。
 1984年のまさにデジタルピーク時に公開された映画である、実は
 スタジオジブリの作品ではないのだが、ここではこの「風の谷のナウシカ」から
 読み解いてみる。

 ジブリ作品の興業成績順に並べてみると以下のようになる。


 順位   題名     公開年度
  1 千と千尋の神隠し      2001年
  2 ハウルの動く城       2004年
  3 もののけ姫         1997年
  4 ゲド戦記          2006年
  5 猫の恩返し         2002年
  6 紅の豚           1992年
  7 平成狸合戦ぽんぽこ     1994年
  8 魔女の宅急便        1989年
  9 おもひでぽろぽろ      1991年
 10 耳をすませば        1995年
 11 ホーホケキョとなりの山田君 1999年
 12 風の谷のナウシカ      1984年
 13 となりのトトロ       1988年
 14 天空の城ラピュタ      1086年  

 映画の興行成績では、上位5作品は「もののけ姫」を除いてはすべて1999年の
 アナログ期転換期以降の作品であることにお気づきだろうか。
 またもののけ姫の1997年もデジタル末期であり、歌やファッションなどにも
 既にアナログ要素が強く出ている年であることを補足しておく。

 映画の興行成績という観点からは、大衆に強く影響したのは、アナログ期以降
 であるということが理解できる。

 では、根強い人気の「となりのトトロ」や「風の谷のナウシカ」をどのように解釈
 すればよいか説明しよう。

 宮崎駿監督の実力をみせつけた、「風の谷ナウシカ」はソフト期転換点直前である。
 ソフト期というのは長軸索が担う時代でもある。そして、立ち上がりの時期には
 その影響力は強く出る。
 そこに敏感に反応したのが、アナログ度の高い若者達であったと推測できる。
 その後、そこに反応した人たちが根強いコアのファンを形成したと見てよいだろう。

 「となりのトトロ」も同様である。

 これらの人たちが支え、1997年のアナログ期転換点直前の「もののけ姫」
 の大ヒットにつながり、時代の風に乗ったジブリの作品はそれ以降高い興行収入
 を出す結果となっている。
 
 「千と千尋の神隠し」は、映画の興行成績で、現在の所、いまだに一位である。
 あの「タイタニック」の大記録を抜いての一位獲得後、いまだにその記録は
 やぶられていない。

 これも時代がアナログ期ならではの好事例である。

 そして、その作品の中でもアナログ度の高い「となりのトトロ」は、
 興行成績はいまひとつであったが、ジブリのショップを見ると理解できるが
 トトロや猫バスなどのぬいぐるみは人気をはくしている。
 このショップが巷に散見できるようになったのも、アナログ期に転換してからの
 事象である。

 曲線・ふかふかの手触り・なんとも言えぬかわいらしさ、これがアナログ気分を
 刺激し古い作品であるにも関わらず古さを感じさせる事なく
 未だに高い人気を保っている理由である。

 言い方を変えれば、宮崎駿の感性に大衆の感性が追いついたということである。

 補足として日経BPコンサルティングの「ブランド・ジャパン」のコンシューマー
 市場調査では「共感するブランド」部門で、2002年から5年連続、
 第一位である。

 まとめると、ジブリはデジタル期から活躍しているように見えるが、実際に
 大ブレイクを果たしたのは、アナログ期に入ってからのことである。

 そのきっかけとなったのは、アナログ期の基本要素である長軸索リンクが活性化
 をはじめた1985年の「風の谷のナウシカ」である。

 非常に長いスパンになるが、ヒット商品がうまれる過程と同じ過程をとり
 感性トレンドの軸にそってブレイクしているのが理解できる。

 これが、感性トレンドの視点からみた一連のジブリ作品の軌跡と成功要因である


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