2008/07/01「第11号 〜小悪魔ageha〜」

日経産業新聞6月19日のヒット案内人に、「小悪魔ageha」が紹介されている。
 紙面では、以下のように紹介されている。

 インフォレスト株式会社発刊の女性ファッション誌。
 女性10代後半〜20代前半のギャルが読者層。
 2005年に姉妹誌の別冊号として5万部でスタート。
 反響が高く2006年に20万部で月刊誌として創刊。
 現在、30万部まで部数を伸ばしている。

 特徴は、

 モデルは全員が読者。
 選考基準は何か飛びぬけた部分を持つ人。
 紙面に紹介するのは読者モデルのお気に入りの私物が中心。
 
 講談社の「VIVI」が40万部の発行部数に対し、30万部の発行部数。
 雑誌平均の4割の返本率が、同誌では2割と、その売れ行きを裏付けている。

 編集長は、20代で、この雑誌を創刊した。
 ポリシーは、自分が読みたいと思う雑誌を創りたかった。編集部や読者モデル
 が本当に良いと思うものしか紹介しない。

 編集会議で、よく口にするのは、「机の上の企画書はいらない。街に出て、女性の
 服装、髪型、つめをよく観察して欲しい。」とのこと。

 社風は自由度が高いとのことである。

 日経産業新聞の紙面では、この雑誌の成功要因を大手が見逃していた領域に自由に
 切り込んだことと、編集長の読者目線へのこだわりと結んでいる。

 インフォレスト株式会社
 ↓
 http://www.infor.co.jp/corporate/esp.php?_page=_index


 小悪魔ageha
 ↓
 http://www.infor.co.jp/publications/esp.php?_page2=detail&_itemCd=78

 さて、この現象を一般的なビジネスの成功要因分析をすると

 ・顧客セグメントをギャルに特化した事
 ・自由度の高い社風が発想を豊かにした事
 ・SNSのコミュニティーの盛り上がりを雑誌で展開した事
  (誰もが読者モデルになる可能性があり、主役になれる。
   そして同じ嗜好を持つものが情報交換をすることができるという点)

 などが要因として上げられるだろう。

 上記の成功要因は、全く持ってそのとおりである。ここに異論はない。

 これを感性トレンドのフィルターをかけて分析してみよう。

 先ず、発売時期に着目する。2006年はグラマラスピーク期であり、
 この年のキーワードの一つに小悪魔があった。

 HPで紹介されている表紙のロゴは、デコ電のラインストーンを連想させる。
 そして、「夜職の浴衣デーは、お姫様か花魁が人気」のキャッチが目を惹く。

 ピンク基調で、ハート型などのかわいい絵柄が目を惹く。

 そして現在では、この小悪魔は小さくなっていて、agehaのロゴが
 大きくきらびやかに表紙を飾っている。

 ・時代(感性トレンド)に合ったネーミング
 ・紙であるが、立体感=デコラティブを想起させるロゴ
  (脳の中では、ラインストーンが想起され、同様の複雑認識がされている)
 ・お姫様・花魁は、今年のキーワードでもある、本質・本格的・伝統的と一致
 
 さらに、読者モデルしか登場しないということは、非常に身近な存在が、登場し、
 その人のお気に入りが見ることができるということは、親しい仲間が私だけの
 特別な情報を共有できるという疑似体験をしている事になる。

 つまり

 ・自分だけの特別
 ・共感

 この要素をも満足させているのである。

 先ず、時代に合ったネーミングと表紙のデザインで手にとってもらうことができ、
 中身を読んで自分だけの特別をみせてもらったという共感が非常に効果的であった
 と分析する。

 また、冒頭で紹介した編集長の言葉

 「机の上の企画書はいらない。街に出て、女性の服装、髪型、
 つめをよく観察して欲しい。」

 これは、時代の風を肌で感じなさいということであろう。

 これと同じ趣旨の発言を大手の某化粧品会社の会長が発したことがあるそうだ。

 編集長は、自由度の高い社風の中で、自らの感性を活かし、時代の風に
 上手く乗り、その時代の風を感じる事を大切にしている。

 また、トップの方も、しっかりと戦略を練った上で、感性を生かす経営をされて
 いるのが、垣間見ることができる。

 つまり、戦略と感性の両軸を最大限にいかした結果の産物であると考える。

 この会社が今後、どのように発展していくのか非常に興味がある。

 戦略により成功角度を高め、更に感性の領域で顧客の心をしっかりとつかむ。
 このハイブリッド型の発信が出来た会社が強いと私は確信する。

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